「Energy Cloud 4.0 ~破壊的エネルギープラットフォームによるビジネス価値の獲得」レポート

「Energy Cloud 4.0 ~破壊的エネルギープラットフォームによるビジネス価値の獲得」レポート

Mavigantというアメリカエネルギー業界のリサーチ会社が発表した「Energy Cloud 4.0 ~破壊的エネルギープラットフォームによるビジネス価値の獲得」のレポートを入手しましたので、ご紹介したいと思います。

Energy Cloud 4.0

このレポートは、既存の電力業界が次世代のデジタル化にトランスフォームするためにテクノロジーを活用して業界の垣根を超えた「Energy Cloudプラットフォーム」を構築し、持続可能な価値を創造しようという提議をしています。将来的にはEVの普及やその他他業界の参入が相次ぐ中で、顧客ニーズの多様化に伴いエネルギーサービスだけではなく、ノンエネルギーサービスも含めた包括的な総合サービスを提供することが重要になってきます。

 

今後の電力業界やユーティリティ会社、それを取り巻くエネルギー産業、その他産業なども参考になる1つの方向性だと思います。詳細は上記ホームページより資料をダウンロードして下さい。

 

エネルギー業界の方向性とトランスフォーム

世界的に現状の中央集権的な電力会社やユーティリティ会社が顧客(需要家)への1方向的なエネルギー供給から分散型のハブアンドスポーク型への多方向のネットワークにトランスフォームしていく変革途中です。これらは顧客の選択(複数オプション)、クリーンエネルギー、革新性、俊敏性を重視した分散型で双方向のエネルギーバリューチェーンのことを我々はEnergy Cloudと呼んでいます。

近い将来電力会社がEnergy Cloudへトランスフォーメーションするためにエネルギーのパラダイムシフトは4つのカテゴリに分類できると考えています。

1. Clean Energy 再生エネルギー/低炭素都市/代替燃料
2. Intelligent Energy 自動化とAI/モノとの接続/デジタル化
3. Mobile Energy ビーグルグリッド/高度なモビリティ化/水素エコ
4. Distributed Energy DER(分散型エネルギー源)/個人のデバイス中心/ハイブリッドシステム

現状のベースケースから今後のDERの増加とEnergy Cloudプラットフォームにトランスフォームするシナリオで考えられるのは、2030年には顧客中心に単にエネルギーだけの販売だけではなく、ノンエネルギーの付加価値商品、サービスに関連する収益が1.3兆ドル(130兆円)も増加するという試算です。益々顧客ベースの下流の方にシフトしていくことが予想されています。

ただエネルギープラットフォームを提供する顧客中心の下流部分は、エネルギー以外様々なの企業やテクノロジー会社にとっても魅力ある市場になることが予想され、電力会社には脅威になってしまいます。

これらの中にはハイテク、テレコム、オイル&ガス、小売、重機および消費者製品の製造、セキュリティおよびインターネットプロバイダー、自動車メーカーなど、多くの企業および新興企業が含まれ、Smart CityやBuilding to Grid(B2G)、Transport-to-Grid(T2G)、Internet of Energy(IoE)など様々なプラットフォームで競合となる可能性があります。

Energy Cloudプラットフォームとは

電力会社やユーティリティ会社は、双方向のエネルギーバリューチェーンを実現するプラットフォームとしてEnergy Cloudプラットフォームを構築します。これは基盤としてエネルギーだけではなくノンエネルギーの製品やサービスとも柔軟に接続し、最終的に拡大するエネルギー業界や他の業界を含めた全体のエコシステムにならなくてはなりません。顧客にはさまざまなアプリケーション、データおよび分析、製品およびサービスを通じて、拡張、強化されたエネルギーに関連する多面的な価値の提供が可能になります。

このような電力会社が構築するEnergy Cloudプラットフォームは、下記のような分野に跨って顧客に対し、1つまたは複数でサービスが提供される予定です。

1. Integrated DER (iDER)
2. Building to Grid (B2G)
3. Transport-to-Grid (T2G)
4. Internet of Energy (IoE)
5. Transactive Energy (TE)
6. Neural Grid
7. Smart Cities

これらのEnergy Cloudプラットフォームは、2030年までに数十億ドル(数千億円)のコンポーネントテクノロジーとインフラ開発への新たな投資を生み出すと予想されています。Energy Cloudプラットフォームでは、新しいテクノロジーや製品とサービスが組み合わさると、新しい付加価値などの第2次、第3次効果が現れることが予想され、これらは、新しい価値創造の可能性をさらに広げます。

今後のEnergy Cloudプラットフォームを検討、構築する上で上記4つのカテゴリと①顧客、②政策と規制、③テクノロジー、④ビジネスモデル、および⑤オペレーションの5つの視点をマトリックスとした各分野について詳細に検討する必要があります。

まとめ

電力会社は既存の業界の枠組みを超えて、他業種との製品、サービスの衝突が予想され、これまでにない競争とイノベーションの波にさらされるでしょう。そのような中で電力会社は、今後5年の戦略の中で既存の長期的なIRPや設備投資に加えて、独自のEnergy Cloudプラットフォームを構築する必要があります。

積極的なテクノロジーの採用と投資により、Energy Cloudプラットフォームをベースとした新しいソリューションやビジネスモデル、顧客への価値を創出しなければなりません。自分たちがどのEnergy Cloudプラットフォームにフォーカスするのかを早急に検討、計画しなければなりません。

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