Bluevision Mail No.12 (2018/5/2)

Bluevision Mail No.12 (2018/5/2)

日本では3月末にはもう桜の満開が終わってたようですが、約1か月遅れでようやくニューヨークも4月20日を過ぎて桜が満開になりました。mメール内でのニューヨーク情報で花見情報を共有したいと思います。

さて新年度になり4月はクラウドアプリケーションの導入モデル開発やAI/機械学習を活用したデータ分析など新しい分野にも挑戦しました。

特にAI/機械学習を活用したデータ分析は、実際にお客様の数百万件のデータを頂き、トライアウト的にデータ分析をしてプレゼンテーションをする機会にも恵まれ、コンサルティングビジネスにおける新たな可能性を見つけたような気がします。お客様も今までの経験や勘ではなくアルゴリズムにより客観的にデータを分析することで新たな発見があったようです。

データ分析ビジネスの方も仮説立案やデータ分析の要件定義などの経験、機械学習や統計などの学習も含めてスキルアップしていきたいと思います。

今月は、ERPなどの業務アプリケーションにもAIや機械学習の機能を取り込む新しい機能の紹介からです。

それでは、今月も宜しくお願い致します。

グローバルコンサルティング&ITトレンド

Oracle

去年秋のOracle Open Worldで発表したOracle Adaptive Intelligence Apps(AIA)のERP対応版をリリースすることを発表しています。このAIAはOracleのアプリケーションに入力、統合されたデータをAIを使ってビジネストレンドやビジネスリスクデータを分析し、業務アプリケーションを効率的に管理するソフトウェアです。

Oracle ERP Cloudに対して財務や経理業務を自動化、効率化を図るOracle AIA for ERPをリリースすることを発表しました。

Oracle Adaptive Intelligence Apps
https://cloud.oracle.com/en_US/adaptive-intelligent-apps

特にOracle ERP CloudとOracle AIA for ERPの組わせた経理財務アプリケーションでは、下記のような仕訳やグループ内での相殺仕訳の自動生成、ユーザが入力した仕訳やデータの異常検知や顧客、仕入先分析、入金消し込みの自動化などに使われることで経理・財務業務をより効率化させるということです。

経理業務の「自動化可能」、「完全な自動化が可能」領域に関してはERP業務アプリケーションでの効率化やRPAでの自動化が進んでいますので、経理部の作業がAIより人間がやるべき作業にシフトしていきそうです。

SAP

SAPは「インテリジェントエンタープライズ」、IBMはビジネスのためのクラウドで「Cloud +」

SAPも現状の業務アプリケーションからAIや新しいテクノロジーを使ったインテリジェントエンタープライズ会社にトランスフォームしようとしています。

 SAPがクラウドソリューションで提供してきたテクノロジを「IoT」「マシンラーニング」「ビッグデータ」「アナリティクス」「ブロックチェーン」「データインテリジェンス」の6つの領域でポートフォリオ化し、これらを組み合わせて顧客のニーズに応じたプロトタイプを作成、具現化したソリューションとして SAP Leonardoを提供しています。

 Leonardoには機械学習アプリケーションの「ML Application」、IoT、ビッグデータ、アナリティクス、ブロックチェーンなどの技術を組み合わせて実現する「Connected Solutions」、そして業種別にパッケージ化したテンプレートモデルとなる「Industry Accelerator」の3つの主要なポートフォリオがあります。

 ERPであるSAP Cloud ApplicationsとLeonardoのML Applicationを組み合わせて機械学習を使った業務アプリケーションを使えるようになるということです。

Amazon

Amazonからブロックチェーン・アズ・ア・サービス――BaaSのライバルはOracleとIBM

あまりこのグローバルコンサルティング&ITトレンドでAmazonをご紹介したことはありませんでしたが、AWSでEthereumとHyperledger Fabricに対応したブロックチェーンテンプレートを提供するということで、Hyperledger FabricでBlockchain as a Serviceを提供しているIBMやHyperledger Fabric向けのクラウドサービスを提供するOracleとライバルになるようです。

 ブロックチェーンのクラウドプラットフォームサービスってBaaS(Blockchain as a Service)と呼ぶんですね。 

グローバルプロジェクトの現場より

以前、システムなどの導入アプローチ(方法論)について、従来からのウォータフォール型、クラウドアプリケーションなどの導入に利用されているイテレーション型、ソフトウェアやアプリ開発に利用されているアジャイル開発についてご紹介しました。
今回はクラウドアプリケーションの導入に利用されているイテレーション型の導入アプローチをご紹介します。

SAP、Oracleのクラウドアプリケーションの導入手法

SaaS業務アプリケーションの導入方法論はSAP S/4 HANAの場合は、SAP Activate、Oracle Cloud ApplicationsはOracle Unified Methodologyという独自の導入方法を提供しています。
SAPではSAP S/4 HANA Cloudの方法論であるSAP Activateを提供しています。

OracleではOracle Cloud Applicationsの導入方法論であるOracle Unified Mthodology(OUM)を提供しています。

これらのクラウドアプリケーションの導入方法については、SCRUMのようなアジャイル型の開発アプローチではなく、従来のウォータフォール型に近いイテレーション型(反復型)のハイブリッド導入アプローチを取っています。これらのベースになるのが、ERPのクラウドアプリケーションの場合、すでにアプリケーションの標準機能により標準プロセスで業務が行える環境が提供できること、また従来のオンプレミスのERPのようなカスタマイズやアドオン開発を想定していないことが理由に挙げられます。

イテレーション型導入アプローチのポイント

クラウドアプリケーションの導入の場合、すぐにCRP(Conference Room Pilot:プロトタイプテスト)ができるということは導入プロジェクトにとってスケジュール的にもコスト的にも非常にメリットがあります。また導入期間の短縮や少人数でのプロジェクトメンバーでの導入、リモート環境による導入プロセスの効率化等もオンプレミス型のERP導入プロジェクトとの大きな違いです。

イテレーション型導入アプローチは次のようなフェーズでプロジェクトを行います。

  • 計画(Plan)フェーズは基本通常のERP導入プロジェクトと同様の計画を行いますが、違いは、設計フェーズで行うワークショップ(WS)の計画と準備、クラウド環境の契約などの準備を行います。
  • 設計(Design)フェーズにおいては、基本ワークショップにおいてユーザとの運用をベースにした機能設計やセキュリティ設計を行い、 実際の標準画面を見ながらデモして、新業務プロセスをすり合わせながら設計します。
  • 設定(Configuration)と検証(Validation)フェーズでは追加開発を想定せず、標準機能やセキュリティの設定をしながら、ユーザと随時検証テストを実施します。
  • 移行(Deploy)フェーズでは設定/検証フェーズにてユーザ受入テストを実施しますが、完了基準が明確ではないために永遠に修正が発生することに注意しなければなりません。
  • 運用(Operation)フェーズのシステム稼働後は、通常のERP導入と同様、稼働後サポートを行いますが、運用やメンテナンスは基本ユーザーが行います。コンフィグレーションで行いますが、更新履歴を管理しておくことが重要です。

クラウドアプリケーションの導入パターン

アメリカのコンサルティング会社でも数年前からオンプレミス型の大規模ERP導入から小規模少人数でのクラウドアプリケーション導入ケースが増えてきています。そのようなビジネス転換の中でどのように既存のオンプレミスからクラウドアプリケーションに切り替えていく導入パターンについて議論をしたことがありますので、ご紹介します。

1つ目(左)は新規顧客へのクラウドアプリケーション導入ケース。特に最近は中小規模の企業でもクラウドアプリケーションの導入を検討しているので、新規顧客に提案し、獲得するケースです。

2つ目(中)は、既存のオンプレミスERPを全面的にクラウドアプリケーションに刷新するケースです。アメリカでは去年オンプレミスからクラウドアプリケーションに全面移行することが決定したという案件が何件も発生しています。

3つ目(右)が、既存のオンプレミスERPを最新バージョンにアップグレードする提案を行い、部分席に新規要件に応じたクラウドアプリケーションを提案するケースです。最新のオンプレミスとクラウドのハイブリッド型の環境を構築しますが、最終的には全面的にクラウドアプリケーションへの移行を提案します。

今後日本でも益々増えるであろうクラウドアプリケーションの導入について、昔から言われてきていたグローバルベストプラクティスとしてのアプリケーションの標準機能、標準プロセスにどれだけ自社のオペレーションを合わせられるかが日本企業にとってキーポイントになると考えています。

グローバル&ローカルニュース

今月のグローバル&ローカルニュースは、ブロックチェーンを活用した会計コンソーシアムのABCやNetfilixのデータ分析のお話です。

 会計監査事務所、税務のソフトウェア会社、マイクロソフトなどのIT会社、ミシガン州立大学などの教育機関などで組織されたAccounting Blockchain Coalition(ABC)がブロックチェーンを活用してデジタル資産や分散化帳簿に関する会計上の問題の解決する活動を開始しています。
特に現状の会計に関わる
  • 企業コンプライアンス
  • 会計/監査
  • 税務
  • 内部統制

などの会計/監査業務がブロックチェーンによって大きな影響があると考えられており、このABCが業界でのベストプラクティスやナレッジを共有し、ブロックチェーンを今後の会計ビジネスに活用しようとしています。

例えば以前にもご紹介したブロックチェーンを活用した会計システムを開発しているBalanc3やThe Third Entry(三式簿記)の活用などAccounting Blockchain Coalition(ABC)のミートアップには参加してフォローはしていますが、今月ニューヨークでカンファレンスを予定しているので、参加できればまたレポートしたいと考えています。

参加企業やパートナーは以下の会計事務所やEthereumのテクノロジー会社、Vertexというアメリカでの税務パッケージを提供している会社など多岐に渡ります。

How Netflix’s Customer Obsession Created a Customer Obsession

Netflixの顧客の執着がどのように顧客の懸念を生み出したか。

データ分析でビジネスを拡大しているネットフリックスの前バイスプレジデントのGibson Biddleが「コンシューマーサイエンス」と呼ばれる彼らの仮説検証、検証を繰り返しながらカスタマー分析をしている方法を講演している内容です。

今私もあるクライアントのデータ分析ビジネスをお手伝いしようと計画していますが、非常に参考となりました。クライアントビジネスにとってどのようなデータ分析がビジネス拡大やビジネス課題を解決することになるのか考えさせられます。

特に” カスタマーオブセッションの文化を作るためのキーは、コンシューマー・サイエンスを推進し、テストを頻繁に行いその結果から学んでいく習慣を作ることです。”という言葉は、やはりビジネス現場で自分たちで検証しながら改善していくアプローチが重要だということが理解できます。

Exploratory CEOの西田さんが日本語翻訳してくれていますので、参考までにこちらもご覧ください。

ニューヨーク情報

先週末セントラルパークにお花見に行ってきました。やはり日本人なので、桜の咲くとようやくニューヨークにも春が来たかという気分になります。今年の春は肌寒くなかなか桜が咲かなかったかもしれません。ようやく4月20日を過ぎてソメンヨシノ、これから八重桜が見ごろになるので、ちょうどゴールデンウイークでニューヨークに来た方はまたちょうど見ごろかもしれませんね。

ニューヨーク近郊でお花見をできるところをまとめてみました。

セントラルパーク

広いセントラルパークの中でも花見ができるところが点在しています。よく行くのはチェリーヒルシープメドウに大きな桜の木が何本か植わっていますので、午前中早めにセントラルパークを散歩しながら、お昼ごろに桜の下でお弁当を食べるコースです。

Brooklyn Botanical Garden(ブルックリン植物園)

毎年4月中旬にブルックリンの植物園で桜祭りがあります。ここは八重桜が何百本かあって桜祭りのころには桜の通り抜けができるぐらい満開できれいです。場所もブルックリンのプロスペクトパークとブルックリン美術館に隣接しているので、一日その近辺を散策するのも楽しいかもしれません。

ワシントンDC

ニューヨークではありませんが、4年ぐらい前に4月初旬にワシントンDCの桜祭りに行ったことがあります。アメリカで桜と言えばワシントンDCと言われるぐらいですが、本当に一度は見に行く価値はあるぐらいレイクの周りに咲く桜はきれいで東京の千鳥ヶ淵のような光景が至る所で感じられます。ただ人混みが凄くてアメリカ人もこんなに花見に来るんだというぐらい驚きました。ただ通り抜けだけで、桜の下で酒盛りするのは禁止です。(笑)

“Bluevison”とは。ブルーの信頼、誠実というイメージカラーとGlobe(地球)もイメージする”Blue”と先見、未来像、夢を意味する自分の好きな言葉の”Vision”を組み合わせた”Bluevision”(地球、グローバルな視点で未来を先見する)という意味です。
Bluevisionのサイトも構築してコンテンツも徐々にBlogとして更新していきますので、引き続き宜しくお願い致します。
メールでご紹介している情報に関してのトラブル等について当方では一切責任を負いかねます。ご自身の責任でご判断下さい。

 

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